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初任給30万円時代到来!就職氷河期世代の初任給は20万円の高い壁があった

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初任給20万円!ベルリンの壁は崩壊した90年代から2000年代。その高い壁が存在していました。

就職氷河期を得て仕事に就いていったわけですが、その初任給は非常に少ないものであったのが2000年前後の日本でした。嬉しいはずの初任給がなぜにあれほど少なかったのか?今一度給与水準の推移をながめていってみてその哀しみを改めて感じてみましょう。

目次

初任給の推移

あなたは初任給を憶えていますか?2000年代初頭に就職した私の初任給は思い出すに18万円に届かずだったと記憶しています。

こちらニッセイアセットが作成したグラフの引用なのですが、バブル期だった80年代後半から90年に向けてグイグイと上がっていた初任給が急に「横ばい」を見せています。いわゆる失われた30年ここにありといった感じで、モノの値段も極めて安い時代だったので日本人たちの多くはこの状況を受け入れていたのでした。

ニッセイアセットより

2000年代初頭に就職をした私の手取りは14〜15万円でした。(いやもっと低かったような)私の勤めた企業は下請け会社だったのでその給料事情は厳しく、一人暮らしの人間はかなり苦しい思いをしていました。

特に私が入った会社で苦しそうな場面を見たのはパソコンの貸与が大企業ほど今ほど進んでおらず、恐るべきことに個人購入のパソコンでそれぞれが仕事をしている状況がそこにはありました。

地方から出てきてパソコンの支給を懇願しても、前例がないと言うことで断られ泣く泣く中古のパソコンを秋葉原の実店舗で買っている後輩もいました。そもそも、ソフト使用の著作権意識もなかったし、データ管理や個人情報の管理も甘かったのです。

個人情報保護法が全面的に施行されたのは、2005年(平成17年)でしたが中小企業の現場ではプリントアウトされたメールがそこらへんにポンと置かれていたことがったりとどうしようもない状況だったこともありましたね。

話がそれました。そんな、個人情報も雑な扱いをしていた時代を経て、初任給30万円を打ち出す企業が現れ出した2025年初頭です。

毎日新聞より

正直に「羨ましい」と言えちゃう小市民です、初任給金額=30万円を大手企業が提示してきました。横並びで一気に出してくるのが日本企業らしいところです。

どうやらこれは、外資系企業とも戦わないといけないと言うことが理由なようです。外資系だと40万円〜50万円を初任給としてくるのもザラなのだそうです。海外での競争をせざるを得ない企業や、外資系企業への就職が選択肢に入る優秀層にとっては親が日本だろうが外国だろうがそこは関係ないですからね。そりゃ、高い方に行くでしょう。

初任給30万越えの一方で、昇給なんてないも同然の就職氷河期世代

残酷ながら、経営陣たちはこれから数十年は勤めてくれるで「あろう」若者世代に給料というコストを払うというジャッジを行いました。

若い頃から、良い給料で良いモチベーションで仕事ができることは素晴らしいことだし、その給料を是非とも買い物をしてもらい経済を回してもらいたいところなのですが…その一方で40代から50代前半の氷河期世代の昇給はほとんどないのが実情。

それにより、生じる可能性があるのが「技術の継承」が行われない可能性があるということです。

現在の仕事をするのが大切な一方で、後輩後進への仕事を教育や継承というのもその事業継続にとっては大切なファクターです。というより、ある一定の年齢に達したら現場、管理職問わず3〜4割は後進への指導が大切な仕事になるはずなのです。

ですが、初任給ホクホクの新人たちの姿を横目に、昇給を得られない氷河期世代からは不満こそは出ないものの「なら教えないよ〜」という静かな教育放棄が起こると思われます。

私の周囲にはフリーランスで仕事をしている人も多数いた職場なのですが、その人たちの技術は若手の自分からしても目をみはるものがありまたカッコよかったのです。ですが、彼らからは「教えるわけねーだろw」と言われることは多々で手取り足取り教えてくれるなんてことは皆無でした。

会社員であれば、手とし足取り…とまでは言わないものの研修や教育はあるものなのですが、世代間給与格差が社内で生じてしまうと「そっと」教えることをしなくなる氷河期世代が現れることは絶対にあるでしょう。

今の時代はなかなか詰め込み型の仕事量を課すこともできないので、量でこなすわけにもいかないので要領の良い技術習得が必要です。そのためには、先生役として氷河期世代が活躍する必要があるのですがそれがどうも上手くいかない予感しかありません。教えても、対価がゼロじゃ・・・ですよね。

ずっとアルバイト&フリーターを選択した人も多数だった

よくある話ですが、20代前半だとアルバイトをしている人の方が金額だけ見ると稼げるものです。なので、就職せずとも20万円程度は稼いでいるフリーターは割といましたし、企業に入れなかった大学生も「とりあえずアルバイトでしのぐか」と考える人も多かったのです。

今でもそうですが、20代前半の頃はアルバイトフリーランス的な働き方をしていた方が金額ベースでは稼げるからとアルバイトを選ぶ人が本当に多かった。お笑い芸人やバンドマン、役者など夢があればそれは納得がいくところでもあるのですが、特にそれもなく「就職活動に失敗したから」と言う理由でアルバイトをずっとする人が本当に多かった。

私の友人も、就職して3〜4年経った頃に会ったところ、学生時代と同じカフェや居酒屋バイトを続けている人間が何人かいたものです。それでなんとか食っていけたし、日々は働いているとあっという間に過ぎていくものです。

ただそれによって生じたのが「技術の習得」があまりにも希薄だったと言うことです。やはり、アルバイトの仕事にはその事業の根幹となる仕事や技術指導は回ってこないのです。

40代以上になった身からすると、20代の吸収力と言うのは本当に半端ないものがあるので、たとえ就職という選択をしなくても何かしらの技術を獲得できる仕事を選んで欲しいと思っています。

ですが、せっかくの身につけた技術の断絶が昇給のあるなしで出てしまうのだったら残念でなりません。世の中は実際は1番お金がかかる氷河期世代にも昇給を促してもらい、それにより技術の継承が続けるためのモチベーションを維持させてもらいたいものです。

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